質問

9. 最近、弁護士の不祥事が多いようですが大丈夫ですか?

弁護士会をあげて防止に取り組んでいるにもかかわらず、弁護士の不祥事が後を絶ちません。残念ながら、奈良弁護士会内でも、数年前、被害総額が数億円…という、とんでもない不祥事が起きてしまいました。さすがに事件の相手方から金銭をもらって依頼者を裏切るというような例は聞きませんが、放漫経営の末に預かり金を搾取・横領したり、過大な報酬を請求したりといった金銭トラブルを起こしたり、能力を超えた件数を受任して事件を放棄してしまうという例が多いようです。このような「問題弁護士」を見抜くのは簡単ではありませんが、いくつかのコツをお教えしましょう。

弁護士会の活動に参加しているか。

弁護士会は不祥事の防止に全力を挙げています。ですから、「後ろめたい」ところのある弁護士は弁護士会に近づこうとしません。

費用が安すぎないか

実は、放漫経営のタイプの一つがこれです。依頼される方にとって費用は安いに越したことはないでしょうが「薄利多売」にも限度があります。「安かろう悪かろう」では意味がありません。
また、弁護士の広告が解禁されて、法律事務所や司法書士事務所の広告があちこちで目につくようになりました。個人的には「他人の不幸」を扱う仕事で大々的に広告を出すことには抵抗があるのですが、少なくとも「安さ」を全面的に出した広告は「?」だと思っています。なぜなら、広告には莫大な費用がかかるからです。そのコストをどうやって回収するのでしょうか。「実は安くない」「安かろう悪かろう」または「儲かる事件だけを選ぶ」のいずれかになってしまうのではないかと思います。

きちんと説明をしてくれるか

お医者さんの世界と一緒で、弁護士の世界でも「インフォームド・コンセント」が重要になってきています。お支払いいただくお金の内訳を明示するのは当然のこと、なぜその手続きを取る必要があるのか。これをきちんと説明してくれない弁護士は「要注意」と言えるでしょう。なお、当事務所では、このようなことが起きないよう、万全の努力をしております。また、万一ご依頼いただいた方にご迷惑をおかけしてしまった場合にそなえ、3億円の「弁護士過誤保険」(弁護士損害賠償責任保険)にも加入しておりますのでご安心ください。

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